【別天つ神五柱】
1.天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
2.高御産巣日神(たかみむすひのかみ)
3.神御産日神(かみむすひのかみ)
4.宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)
5.天之常立神(あめのとこたちのかみ)
上の件の五柱の神は、別天つ神(ことあまつかみ)。
【神代七代】
6.國之常立神(くにのとこたちのかみ)
7.豊雲野神(とよくもののかみ)
8.宇比邇神(うひぢにのかみ)、妹須比智神(いもすひぢにのかみ)
9.角杙神(つのぐひのかみ)、妹活杙神(いもいくぐひのかみ)
10.意富斗能地神(おほとのぢのかみ)、妹大斗乃辨神(いもおほとのべのかみ)
11.於母陀流神(おもだるのかみ)、阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)
12.伊耶那岐命(いざなきのみこと)、伊耶那美命(いざなみのみこと)・・・國生みの神
上の件の神を併せて神代七代(かみよななよ)と稱ふ。
【国土の修理固成】
*.淤能碁呂島(おのごろじま)−天の沼矛の末より垂り落つる鹽、累なり積りて成りき島【ニ神の結婚】
*.水蛭子(ひるこ)−子の例には入れざりき【大八島国の生成】
@淡道の穂の狭別島(あはぢのほのさわけのしま)−淡路島
A伊豫の二名島 (いよのふたなのしま)−四国
・伊豫國(いよのくに)−愛比賣(えひめ)
・讃岐國(さぬきのくに)−飯依比古(いいよりひこ)
・粟國(あはのくに)−大宜都比賣(おおげつひめ)
・土左國(とさのくに)−建依別(たけよりわけ)
B隠伎の三子島(おきのみつごのしま)亦の名は天之忍許呂別(あめのおしころわけ)−隠岐
C筑紫島(つくしのしま)−九州
・筑紫國(つくしのくに)−白日別(しらひわけ)
・豊國とよくに)−豊日別(とよひわけ)
・肥國(ひのくに)−建日向日豊久士比泥別(たけひむかひとよくじひねわけ)
・熊曾國(くまそのくに)−建日別(たけひわけ)
D伊伎島(いきのしま)亦の名は天比登都柱(あめひとつばしら)−壱岐
E津島(つしま)亦の名は天之狭手依比賣(あめのさでよりひめ)−対馬
F佐度島(さどのしま)−佐渡
G大倭豊秋津島(おおやまととよあきつしま)亦の名は天御虚空豊秋津根別(あまつみそらとよあきづねわけ)
この八島を先に生めるによりて大八島國(おほやしまぐに)と謂ふ。
H吉備兒島(きびのこじま)亦の名は建日方別(たけひかたわけ)−岡山県の児島半島
I小豆島(あづきしま)亦の名は大野手比賣(おほのでひめ)−小豆島
J大島(おほしま)亦の名は大多麻流別(おほたまるわけ)−山口県の周防大島
K女島(ひめじま)亦の名は天一根(あめひとつね)−大分県東国半島の姫島
L知訶島(ちかのしま)亦の名は天之忍男(あめのおしを)−長崎県の五島列島
M兩兒島(ふたごのしま)亦の名は天兩屋(あめふたや)−長崎県の男女群島
【神々の生成】
・13.大事忍男神(おほことおしをのかみ)
・14.石土毘古神(いわつちびこのかみ)−石や土の男神
・15.石巣比賣神(いはすひめのかみ)−石や砂の女神
・16.大戸日別神(おほとひわけのかみ)−家の戸口を守る神
・17.天之吹男神(あめのふきをのかみ)−葺いた屋根を守る神
・18.大屋毘古神(おほやびこのかみ)−家屋を守る神
・19.風木津別之忍男神(かざもつわけのおしをのかみ)−風から家を守る神
・20.海の神、名は大綿津見神(おほわたつみのかみ)
・21.水戸の神、名は速秋津比古神(はやあきづひこのかみ)、妹速秋津比賣神(いもはやあきづひめのかみ)
大事忍男神から妹速秋津比賣神まで併せて十神。
・・22.沫那藝神(あわなぎのかみ)、沫那美神(あわなみのかみ)−水面を穏やかに守る神
・・23.頬那藝神(つらなぎのかみ)、頬那美神(つらなみのかみ)−水面を静かに守る神
・・24.天之水分神(あめのみくまりのかみ)−天上の水を分配する分水嶺をつかさどる神
・・25.國之水分神(くにのみくまりのかみ)−地上の水を分配する分水嶺をつかさどる神
・・26.天之久比奢母智神(あめのくひざもちのかみ)−瓢で水を汲んで施すことを掌る神
・・27.國之久比奢母智神(くにのくひざもちのかみ)−瓢で水を汲んで施すことを掌る神
沫那藝神から國之久比奢母智神まで併せて八神
・28.風の神、名は志那都比古神(しなつひこのかみ)
・29.木の神、名は久久能智神(くくのちのかみ)
・30.山の神、名は大山津見神(おおやまつみのかみ)
・31.野の神、名は鹿屋野比賣神(かやのひめのかみ)亦の名は野椎神(のづちのかみ)
志那都比古神から野椎神まで併せて四神。
大山津見神と野椎神、山野によりて持ち分けて生める神の名は
・・32.天之狭土神(あめのさづちのかみ)−山野の土の神
・・33.國之狭土神(くにのさづちのかみ)−山野の土の神
・・34.天之狭霧神(あめのさぎりのかみ)−山野の霧の神
・・35.國之狭霧神(くにのさぎりのかみ)−山野の霧の神
・・36.天之闇戸神(あめのくらどのかみ)−渓谷・谷間の神
・・37.國之闇戸神(くにのくらどのかみ)−渓谷・谷間の神
・・38.大戸惑子神(おほとまとひこのかみ)−山の陰の神
・・39.大戸惑女神(おほとまとひめのかみ)−山の陰の神
天之狭土神から大戸惑女神まで、併せて八神。
・40.鳥之石楠船神(とりのいはくすぶねのかみ)亦の名は天鳥船(あめのとりふね)−鳥のように飛ぶ船の神
・41.大宜都比賣神(おおげつひめのかみ)−食物をつかさどる神
・42.火之夜藝速男神(ひのやぎはやをのかみ)亦の名は火之R毘古神(ひのかがびこのかみ)、
亦の名は火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)−火の神
・43.伊耶那美命の嘔吐物から、金山毘古神(かなやまびこのかみ)と金山毘賣神(かなやまびめのかみ)−鉱山の神
・44.伊耶那美命の屎から、波邇夜須毘古神(はにやすびこのかみ)と波邇夜須毘賣神(はにやすびめのかみ)−粘土の神
・45.伊耶那美命の尿から、彌都波能賣神(みつはのめのかみ)−水の神
・46.伊耶那美命の尿から、和久産巣日神(わくむすひのかみ)−農業の生産の神
・・47.和久産巣日神の御子は豊宇気毘賣神(とようけびのめのかみ)−食物を掌る神
天鳥船から豊宇気毘賣神まで併せて八神
伊耶那岐、伊耶那美のニはしらの神、共に生める島、十四島、神、三十五神。
【火神被殺】
・48.伊耶那岐命の御涙に成れる神、泣澤女神(なきさはめのかみ)
・49.石拆神 (いはさくのかみ)
・50.根拆神 (ねさくのかみ)
・51.石筒之男神(いはつつのをのかみ)
・52.甕速日神(みかはやひのかみ)
・53.樋速日神 (ひはやひのかみ)
・54.建御雷之男神(たけみかづちのをのかみ)亦の名は建布都神(たけふつのかみ)、亦の名は豊布都神(とよふつのかみ)
・55.闇淤加美神(くらおかみのかみ
・56.闇御津羽神(くらみつはのかみ)
上の石拆神より闇御津羽神まで併せて八神は、御刀(みはかし・・・十拳劒)によりて生れる神なり。
・・57.殺さえし火之迦具土神の頭に成れる神の名は、正鹿山津見神(まさかやまつみのかみ)
・・58. 〃 胸 〃 、淤縢山津見神(おどやまつみのかみ)
・・59. 〃 腹 〃 、奥山津見神(おくやまつみのかみ)
・・60. 〃 陰 〃 、闇山津見神(くらやまつみのかみ)
・・61. 〃 左の手 〃 、志藝山津見神(しぎやまつみのかみ)
・・62. 〃 右の手 〃 、羽山津見神(はやまつみのかみ)
・・63. 〃 左の足 〃 、原山津見神(はらやまつみのかみ)
・・64. 〃 右の足 〃 、戸山津見神(とやまつみのかみ)
正鹿山津見神より戸山津見神まで、併せて八神。
枯、斬りたまひし刀の名は、天之尾羽張(あめのをはばり)と謂ひ、亦の名は伊都之尾羽張(いつのをはばり)と謂ふ。
【黄泉の国】
・65.黄泉の國の伊耶那美命の頭から、大雷(おおいかづち)
・66. 〃 胸から、火雷(ほのいかづち)
・67. 〃 腹から、K雷(くろいかづち)
・68. 〃 陰から、折雷(さきいかづち)
・69. 〃 左の手から、若雷(わかいかづち)
・70. 〃 右の手から、土雷(つちいかづち)
・71. 〃 左の足から、鳴雷(なりいかづち)
・72. 〃 右の足から、伏雷(ふしいかづち)
併せて八はしらの雷神(いかづちがみ)成り居りき。
・73.意富加牟豆美命(おほかむづみのみこと)−伊耶那岐命が桃子(もものみ)に賜ひた名
*.黄泉津大神(よもつおほかみ)または道敷大神(ちしきのおほかみ)−伊耶那美命の黄泉の國の名
・74.道反之大神(ちがえしのおほかみ)または塞ります黄泉戸大神(よみどのおおかみ)−黄泉の坂に塞りし石
【禊祓と神々の化成】
・75.衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)−伊耶那岐命が投げ棄つる御杖(みつゑ)に成れる神。
・76.道之長乳齒神(みちのながちはのかみ) − 〃 御帯(みおび) 〃 。
・77.時量師神(ときはかしのかみ) − 〃 御嚢(みふろく) 〃 。
・78.和豆良比能宇斯能神(わづらひのうしのかみ) − 〃 御衣(みけし) 〃 。
・79.道俣(ちまたのかみ) − 〃 御褌(みはかま) 〃 。
・80.飽咋之宇斯能神(あきぐひのうしのかみ) − 〃 御冠(みかがふり) 〃 。
・81.奥疎神(おきざかるのかみ) − 〃 左の御手の手纏(たまき) 〃 。
・82.奥津那藝佐毘古神 (おきつなぎさびこのかみ) − 〃 左の御手の手纏(たまき) 〃 。
・82.奥津甲斐弁羅神(おきつかひべらのかみ) − 〃 左の御手の手纏(たまき) 〃 。
・83.邊疎神(へざかるのかみ) − 〃 右の御手の手纏(たまき) 〃 。
・84.邊津那藝佐毘古神 (へつなぎさびこのかみ) − 〃 右の御手の手纏(たまき) 〃 。
・85.邊津甲斐弁羅神(へつかひべらのかみ) − 〃 右の御手の手纏(たまき) 〃 。
船戸神から邊津甲斐弁羅神の十二神(とをまりふたはしら)は、身に著ける物を脱くによりて成れる神なり。
・86.八十禍津日神(やそまがつひのかみ)−穢繁國(けがらはしきくに)に到りし時の汚垢によりて成れる神。
・87.大禍津日神(おほまがつひのかみ) −穢繁國(けがらはしきくに)に到りし時の汚垢によりて成れる神。
・88.神直毘神 (かむなほびのかみ)−その禍を直さむとして、成れる神。
・89.大直毘神 (おほなほびのかみ)−その禍を直さむとして、成れる神。
・90.伊豆能賣神 (いづのめのかみ)−その禍を直さむとして、成れる神。
・91.底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)−水の底に滌ぐ時に、成れる神。
・92.底筒之男神(そこつつのをのかみ) −水の底に滌ぐ時に、成れる神。
・93.中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)−水の中に滌ぐ時に、成れる神。
・94.中筒之男神(なかつつのをのかみ) −水の中に滌ぐ時に、成れる神。
・95.上津綿津見神(うはつわたつみのかみ)−水の上に滌ぐ時に、成れる神。
・96.上筒之男神(うはつつのをのかみ) −水の上に滌ぐ時に、成れる神。
この三柱の綿津見神は阿雲連等の祖神と以ち拜く神なり。故、阿雲連等は、その
綿津見神の子、宇都志日金拆命 (うつしひがなさくのみこと)の子孫なり。
その底筒之男命、中筒之男命、上筒之男命の三柱の神は、墨江の三前の大神なり。
・97.天照大御神(あまてらすおほみかみ)−左の御目を洗ひたまふ時に、成れる神。
・98.月讀命(つきよみのみこと) −右の御目を洗ひたまふ時に、成れる神。
・99.建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)−御鼻を洗ひたまふ時に、成れる神。
八十禍津日神から速須佐之男命までの十四柱の神は、御身を滌ぐによりて生れるかみなり。
【三貴子の分治】
・100.御倉板拳之神(みくらたなのかみ)−伊邪那岐命が御頸珠の玉の緒もゆらに取りゆらかして
天照大御神に「汝命は、高天の原を知らせ。」と事依さして賜ひきときの御頸珠の名。
・月讀命に詔りたまひしく、「汝命は、夜の食國を知らせ。」と事依さしき。
・建速須佐之男命に詔りたまひしく、「汝命は、海原を知らせ。」と事依さしき。
【須佐之男命の涕泣】
【須佐之男命の昇天】
【天の安の河の誓約】
天照大御神が建速須佐之男命の佩ける十拳の剣を三段に打ち折りて天の眞名井に降り滌ぎて、
さ噛みに噛みて、吹き棄つる氣吹きのさ霧に成れる神の御名は
・・101.多紀理毘賣命(たきりびめのみこと)亦の名は奥津島比賣命(おきつしまひめ)−胸形の奥津宮に座す
・・102.市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)亦の名は狭依毘賣命(さよりびめのみこと)−胸形の中津宮に座す
・・103.多岐都比賣命(たきつひめのみこと)−胸形の邊津宮に座す
建速須佐之男命が天照大御神の左の御角髪に纏かせる八尺の勾玉の五百箇(いほつ)の御統(みすまる)
の珠を天の眞名井に降り滌ぎて、さ噛みに噛みて、吹き棄つる氣吹きのさ霧に成れる神の御名は
・・104.正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)
また右の御角髪に纏かせる珠をさ噛みに噛みて、吹き棄つる氣吹きのさ霧に成れる神の御名は
・・105.天之菩卑能命(あめのほひのみこと)
また御鬘に纏かせる珠をさ噛みに噛みて、吹き棄つる氣吹きのさ霧に成れる神の御名は
・・106.天津日子根命(あまつひこねのみこと)
また左の御手に纏かせる珠をさ噛みに噛みて、吹き棄つる氣吹きのさ霧に成れる神の御名は
・・107.活津彦根命(いくつひこねのみこと)
また右の御手に纏かせる珠をさ噛みに噛みて、吹き棄つる氣吹きのさ霧に成れる神の御名は
・・108.熊野久須毘命(くまのくすびのみこと)
併せて五柱なり
【須佐之男命の勝さび】
【天の石屋戸】
・・109.思金神(おもひかねのかみ)−高御産巣日神(たかみむすひのかみ)の子
・・110.伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)−鏡を作らしめ
・・111.玉祖命(たまのやのみこと)−八尺の勾玉の五百箇の御統の珠をを作らしめ
・・112.天兒屋命(あめのこやねのみこと)
・・113.布刀玉命(ふとだまのみこと)
・・114.天手力男神(あめのたぢからをのかみ)
・・115.天宇受賣命(あめのうずめのみこと)
天壤無窮の神勅(てんじょうむきゅうのしんちょく)
葦原の千五百秋の瑞穂の國は、是、吾が子孫の王たるべき地なり。爾皇孫、就でまして治らせ。
行矣。寶祚の隆えまさむこと、當に天壌と窮り無けむ。
(あしはらのちいほあきのみずほのくには、これ、わがうみのこのきみたるべきくになり。いましすめみま、いでましてしらせ。
さきくませ。あまつひつぎのさかえまさむこと、まさにあめつちときはまりなけむ。)
宝鏡奉斎の神勅(ほうきょうほうさいのしんちょく)
吾が児、此の宝鏡を視まさむこと、当に吾を視るがごとくすべし。与に床を同くし、殿を共にして、斎鏡となすべし。
(わがこ、このたからのかがみをみまさむこと、まさにわれをみるがごとくすべし。ともにゆかをおなじくし、おほとのをひとつにして、いはひのかがみとなすべし。)
斎庭稲穂神勅(ゆにわのいなほのしんちょく)
吾が高天原に所御す斎庭の穂を以て、亦吾が児に御せまつるべし。
(わがたかまのはらにきこしめすゆにわのいなほをもって、またわがみこにまかせまつるべし。)
天照大御神の託宣・・・造伊勢二所太神宮宝基本記
人は及ち天下の神物なり、須らく静謐を掌るべし。
心は及ち神明の主たり、心神を傷ましむる莫れ。
神は垂るるに、祈祷を以って先と為し、冥は加ふるに正直を以って本と為す。
(ひとはすなわちあめのしたのしんもつなり、すべからくせいひつをつかさどるべし。
こころはすなわちしんめいのしゅたり、しんしんをいたましむるなかれ。
かみはたるるに、きとうをもってさきとなし、めいはくはふるに、せいちょくをもってもととなす。)
参考文献
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